凱旋門賞の出走馬を見ていきましょう。
①シスファハン 2年前の独ダービー馬。その後もG1で勝てないまでも度々善戦しています。2走前のベルリン大賞も後方一気の追い込みで僅差の2着ですし前走のバーデン大賞は最下位でしたが3番人気に推されていました。今回全く人気はないと思いますが距離経験も豊富ですし弱い馬ではないので注意は必要。
②アヤザーク 今回G1初出走ですしG2すら勝っていません。これといって推したい要素もありませんし道悪になって多少浮上するかといったところです。
③オネスト 昨年はパリ大賞を勝ちG1初制覇。続くアイリッシュチャンピオンSでも2着と力を見せ凱旋門賞では5番人気(JRA)に推されましたが馬場に泣いたか10着に終わりました。ジャパンカップでも7着と善戦してくれましたが今年に入りイスパーン賞を取り消し。ジャックルマロワ賞4着。アイリッシュチャンピオンS7着と崩れていますね。実力のある馬なので調子を取り戻せば変わり身があっても驚けません。
④シムカミル デビューはマイル戦で8着。昨年のジャパンカップは15着と崩れましたがその2戦以外は全て2着以内という驚異の安定感。昨年のパリ大賞ではオネストの2着。ニエル賞ではドウドゥースを下し優勝しましたが凱旋門賞には向かわずJCへ。今年はガネー賞でイレジンの2着。前走のベルリン大賞でG1初制覇を飾りました。成績の割に人気はなさそうなので狙って面白いかもしれません。ただ大外枠は痛い。
⑤ベイブリッジ こちらもデビューから全て5着以内と堅実な成績。昨年の英チャンピオンSでアダイヤーやバーイードを下してG1初制覇。今年はガネー賞で3着、タタソールズGC2着とG1で連続好走。2走前のプリンスオブウェールズSこそ5着と崩れましたが前走のセプテンバーSではオールウェザーでしたが3馬身半差の完勝。初の2400m戦で強さを見せてくれました。レイティングも上位ですし人気の盲点になっているので是非買いたいですね。
⑥ウエストオーバー 昨年の英ダービーで3着、愛ダービーで優勝。続くキングジョージでは1番人気に推されながらも5着。凱旋門賞では道悪が堪えたのか6着に終わりました。今年はドバイシーマCでイクイノックスの2着。コロネーションC2着、サンクルー大賞優勝でG1・2勝目を飾りました。前走のキングジョージではフクムとの叩き合いでアタマ差の2着に敗れましたが3着以下は離していました。得意の良馬場ならフクムを逆転できそうです。
⑦フクム 昨年のコロネーションCでG1初制覇を飾りましたが骨折が判明し休養。1年ぶりの出走となったG3を勝つと前走のキングジョージではウエストオーバーとの叩き合いを制しG1・2勝目を決めました。バーイードの全兄という良血ですが既に6歳。ロンシャンの経験もなく人気程の信頼は置けないかも。
⑧プラスデュキャルゼル 昨年のオペラ賞でG1初制覇。今年に入りガネー賞では5着でしたが2走前のG3で優勝。前走のフォア賞ではイレジンを下して優勝。初の2400m戦でしたが向いているのかもしれませんね。どちらかと言うと道悪の方が力を出せるタイプだと思うので良馬場の今年はどうでしょうか。
⑨スルーセブンシーズ 今年唯一の日本調教馬。3~4歳時はあまりパッとした成績ではありませんでしたが5歳の今年は中山牝馬Sを勝って前走の宝塚記念では直線で不利がありながらもイクイノックスとクビ差の2着と好走。ステゴの血を引いていますしロンシャンの馬場にも対応出来そう。しかも今年は良馬場見込みですし相手関係も抜けた存在がいないのでチャンスは大きいように見えますね。ただ日本の牝馬が58kgを背負ってG1馬達相手に勝てるほど甘くないと思います。
⑩フリーウインド 前走のヨークシャーオークスでG1初出走し2着と好走。しかし実績的に見劣るのも事実。いくらデットーリ騎手のラスト凱旋門賞とはいえ狙い目は薄いか。
⑪ミスターハリウッド 2走前の独ダービーではファンタスティックムーンの2着でしたが最後の直線の進路取りの差もあったか。前走のバーデン大賞では逃げてかなり粘りましたが最後に交わされ2着。まだキャリア5戦で実績に乏しいですが崩れていませんし前に行ける強みもあり侮れないかも。
⑫フィードザフレーム 2走前のパリ大賞では最後方から直線で馬群を縫って差し切り勝ち。G1初制覇を飾りました。前走のニエル賞でも最後方から良く伸びましたが先に抜け出したファンタスティックムーンを捕らえきれず2着に終わりました。切れる脚はありますしロンシャン経験も豊富。仏ダービーではエースインパクトの4着に負けましたがロンシャン2400mという条件なら逆転も。
⑬エースインパクト 2走前の仏ダービーでは最後方から直線一気で完勝。G1初制覇を飾りました。前走のG2でも後方から直線一気で差し切りましたが楽勝と言う感じではありませんでした。これで5戦全勝とし当然ここでは1番人気になるでしょうが2100mまでしか経験がありませんしロンシャン経験もなく古馬とも未対戦。あっさり勝たれるかもしれませんが軽視したくなりますね。
⑭ファンタスティックムーン 独ダービーではミスターハリウッドを下し優勝。続くダルマイヤー大賞でも2着と好走。バーデン大賞は取り消しになりましたが前走のニエル賞ではフィードザフレームに2馬身半差をつけ優勝。高額の追加登録料を払い出走して来ますので陣営も自信があるのでしょう。G1を勝ち、古馬相手のG1でも2着。さらにロンシャン2400mを勝つのですから本番でもチャンス十分でしょう。
⑮コンティニュアス こちらも追加登録料を払い急遽参戦。日本産のハーツクライ産駒ということで注目を浴びていますね。2走前のG2戦では後方から捲って行きそのまま押し切って優勝。前走の英セントレジャーでも後方から直線で内をつき長く脚を使って優勝。かなりスタミナ豊富な感じですね。しかしさすがに3000m級のレースを使って中1週では厳しいでしょう。
以上、出走馬を見ていきました。